親知らず
親知らずについて
親知らずとは、大臼歯と呼ばれるお食事の時にメインで使用する大きな奥歯が通常8本あるのですが、それに加えてその奥に生えてくる奥歯の事を指します。
生えてくるときの痛み
親知らずは奥歯のさらに奥に生えてくるため、お掃除が行き届きずらく、また、歯ぐきが被ってることが多いのでその部分の歯ぐきが不衛生になり炎症を起こしやすいです。
この親知らずの周りの炎症を智歯周囲炎と言い、とても強い痛みや腫れを出すことがあり、口が開かなくなったりします。
親知らずによる症状
- ズキズキした痛み
- 頬の腫れ
- 口が開けづらくなる
- 喉の方まで痛くなる
親知らずを抜歯する際の
医院の選び方
患者さんが歯科医院を選択する
基準について
親知らずを抜歯する際、やはり安心なのは口腔外科出身の先生がいる歯科医院で抜歯する方が良いかと思います。
口腔外科の先生は毎日沢山の親知らずの抜歯や骨や粘膜の病気の治療を行っていて技術も知識も豊富なので、歯科医師自身も自分の親知らずを抜歯する時は口腔外科の先生に依頼することが多いです。
当院には月に1回日本口腔外科学会の認定資格を所有する口腔外科に精通した先生が出勤していますので、難しいケースに関してはその先生に依頼して、もしくは、日程が合わなければ近くの大学病院の口腔外科へ依頼書を書いて抜歯していきます。
親知らずの抜歯について
抜歯すべき最適な時期
抜歯に最適な時期は、周囲に痛みや腫れなどの炎症がない時期です。
痛くなって抜歯を希望されても、炎症が強い時は麻酔が効きづらく、それに加えて痛みになんとか耐えて抜歯をした後も術後強い痛みが出やすいです。
なので、炎症が強い際はまずは炎症を減らすために周囲の清掃と抗生物質の注入、痛み止めの処方などを行い、炎症が引いてから抜歯をしていきます。
抜歯の難易度について
抜歯の難易度は根の形や埋まっている深さ、周りの骨の硬さ、そして顎の中にある神経との距離によって変わっていきます。
特に難しいケース以外は一般的な歯科医師でも抜歯する事ができますが、難しいケースの場合は安全のためにも抜歯に口腔外科の先生に依頼をしていきます。
抜歯にかかる時間・費用
抜歯に関しては難易度で大きく異なり、通常だと麻酔の時間も合わせて20〜60分ほどです。
保険治療の範囲内で治療することができます。
抜歯をお勧めするケース
親知らずの生える方向が悪くて手前の歯に悪影響を与えてしまうケースと清掃が難しく炎症をくり返しているケースです。
抜歯後の注意点
(腫れ、痛み止め、その他)
抜歯をした後は翌日ぐらいまで血がにじみやすいのですが、うがいをし過ぎてしまうとかさぶたが取れて治癒が悪くなってしまうので、うがいはなるべくし過ぎないようにしてください。
また、歯磨きの際もなるべく優しく磨いて、食事も痛みや腫れがある時はなるべく反対側で食べるようにして傷口を安静にさせて下さい。
親知らずを抜歯する際の
流れ
事前診査
X線撮影、CT撮影を行います。
抜歯前の口腔内清掃
麻酔を十分にきかせて痛みを感じないようにします。
麻酔
麻酔を十分にきかせて痛みを感じないようにします。
必要であれば歯ぐきの切開
歯ぐきがかぶっていたら抜歯できるように歯ぐきを切って開いていきます。
歯の分割
横向きに生えている歯は、一度では抜くことができないため歯をいくつかに割って抜いていきます。
抜歯
縫合と圧迫止血
開いた歯ぐきを縫い、ガーゼを15分ほど噛んでもらい圧迫止血
よくあるご質問
Q.抜歯後の腫れについて、
通常どの程度腫れますか?
抜歯の腫れや痛みは抜いてから2,3日がピークと言われて、1週間から3週間ぐらい続くこともあります。
Q.危険な腫れ方はありますか?
頬が腫れておたふくかぜのようになるぐらいなら良いのですが、呼吸が苦しかったり喉の方まで痛みがあるようでしたら一度御来院下さい。